フレキシブルの今後: リジッドフレキシブル基板設計についての学習が要求される業界

ダイオードストリップ
フレキシブルなLEDストリップライト

 

時の過ぎるのが少し速すぎると感じたことはありませんか? 私は、ダイヤルアップインターネットの使用方法を憶えるのに四苦八苦していたのが昨日のことのように感じます。それが今では、最新技術のブロードバンドルーターの設定に苦労しています。現在の技術をマスターできたら、すぐに、次の大きな課題に取りかかる時期であり、すべてをまた最初から始める必要があると思っています。PCB設計者である皆さんにとっても、PCB設計の次の大きな課題であるフレキシブルとリジッドフレキシブルについて学習する時期です。急速に進化しつつあるPCBの分野でも、最も進化のスピードが速いのがフレキシブル基板です。IoT(モノのインターネット)、ウェアラブルな電子機器、フレキシブルディスプレイのすべてが、業界をリジッドフレキシブル基板へと推し進める要因となっています。皆さんにとっても、ため息をついていないでリジッドフレキシブルに目を向け、次世代PCBの設計基準の学習を始める時期なのだと思います。

 

 

フレキシブル基板の分野は急速に成長

 

新しい設計手法の学習は大変ですが、PCB市場は世界的に成長しており、いくつかの調査では、市場規模が2016年の635億ドルから2021年には738億ドルまで成長すると予想しています。この成長のうちの大きな部分を占めると期待されているのがフレキシブル基板です。いくつかの報告書ではフレキシブル基板の市場規模が2020年までに152億ドル2022年までには270億ドルに成長すると予測しています。私には、次世代PCBは気にならなくても収益は気になります。フレキシブル基板は、すでにリジッド基板を追い抜いています。2014年には、リジッド基板の販売額がわずかに減少したのに対し、フレキシブル基板の販売額は増加しています。「適応か死か」というのは自然の法則ですが、PCB設計の世界も同じです。リジッド設計しかなかった過去にとどまっていたのでは取り残されてしまいます。

 

フレキシブル基板の推進要因となっている業界

 

フレキシブル基板が成長していることを認識するのも重要ですが、もう一つ、このトレンドの要因となっている業界を知ることも重要です。現在フレキシブル基板の大きな成長要因となっているのは、IoTとウェアラブル電子機器です。私は、近い将来、フレキシブルディスプレイも新たな成長要因になってくると考えています。

 

前面側と背面側にケースのないデジタルカメラ
デジタルカメラには、すでに多くのフレキシブル基板が使用されています

 

IoT(モノのインターネット)

 

爆発的な成長の先頭に立っている電子部品業界の一つがIoTです。成長が非常に速いため、間もなく皆さんもIoTデバイス用のPCBを設計することが大幅に増えてくるでしょう。このような新しいIoT用PCBの多くは、フレキシブル基板であることが要求されると思われます。

 

その一例が、あの「スマートな」LEDストリップライトです。LEDストリップライトは、ユーザーが必要とする形状に合わせて曲げられるよう、長さ方向に沿ってフレキシブルでなければなりません。最終的には、髪の毛が乾いたかどうか教えてくれる「スマートタオル」とか、くしゃみをしたら「お大事に! 」と注意してくれる「コネクテッドティッシュ」とかがあったら、ユーザーはやっぱり欲しくなるのです。この種のデバイスには、性質上、フレキシブル基板が必要です。

 

フレキシブル基板は、小さい3D形状に合わせる目的で使用される可能性もあります。3D印刷によるPCBはまだやっと形が見え始めた段階ですので、ぴったりこないスペースを埋めるには多少の創意工夫が必要です。リジッドフレキシブルを利用した設計であれば、基板を折り曲げ、長方形や立方体や八面体にしてスペースに入れることも可能です。これは、平らな基板では考えられなかったことです。リジッドフレキシブル設計を学習する際には折り紙も憶える必要があるかも知れませんね。

 

フレキシブル基板
将来的には、ほとんどのPCBがこのウェアラブルデバイスのようになってしまうかも知れません。

 

ウェアラブルデバイス

 

PCBが大好きな皆さんですから、このようなウェアラブルデバイスを実現できたらきっと身に着けてくれるでしょう。現在は皆さんにとってラッキーなタイミングです。ウェアラブル電子機器は伸びており、販売額は2020年までに306億ドルに達すると予想されています。これほどの金額が投入されたら、全身の衣服がすべてPCBになってしまうかも知れませんね。

 

ウェアラブル電子機器は衣類に埋め込まれることが多いためフレキシブルでなければなりません。たとえばSensoriaの「スマートソックス」では、靴下の布地にセンサーとチップが埋め込まれています。ソックスとこのアイデアの組み合わせでは悪臭を放つかも知れませんが、鼻をつまんで思い切ってやれば大丈夫です。フレキシブル基板が必要なこのようなウェアラブルデバイスは、あらゆるところにあります。ベルトから赤ちゃんの帽子まで私たちの衣類は急速に結合化されており、そのほとんどにはフレキシブル基板が必要です。

 

Shockboxで使用されているようなウェアラブル基板は、衝撃と振動に耐えられるようフレキシブルでなければなりません。Shockboxは、スポーツ用ヘルメットに組み込み可能なセンサーを製造しています。これらのセンサーを使用すれば両親やコーチが頭部への衝撃力に関するデータを得られるため、脳震とうの危険性を低減できると予想されています。力を測定するためには、センサーが力を感じる必要があります。リジッドプリント基板は動的な力を受けるとヒビが入る可能性がはるかに高いため、このようなデバイスにはフレキシブル基板が必要です。

 

フレキシブルディスプレイ

 

フレキシブルディスプレイについては、おそらく、聞いたことはあってもまだ見たことはないのではないでしょうか。幸運なら虹のふもとで妖精レプラコーンの金貨の壷の隣に見つかるかも知れませんが・・・。私は最近になって、フレキシブルスクリーンは実際に存在するが、まだ使用されていないだけだということを知りました。一旦製造コストが下がってくれば、フレキシブルスクリーンが私たちのデバイスに進出してくるでしょう。スクリーンがフレキシブルであるなら、他の要素もすべて曲げられるものでなければなりません。ハンドヘルド機器を設計する際は、すべてフレキシブル基板設計で対応する、という目覚めの悪夢がやってくるのはもうすぐです。

 

勉強の日々は、大学で終わったと思っているのなら間違いです。IoT、ウェアラブル電子機器、フレキシブルディスプレイに備えて、フレキシブル基板とリジッドフレキシブル基板を学習する必要があります。ということで、コーヒーでも飲みながら将来に備え深夜まで勉強する準備をしてください。

 

次世代のリジッドフレキシブルプリント基板を設計するつもりがあるなら、スマートソックスのような未来的なソフトウェアが必要です。Altium Designerは、3D PCB設計ソフトウェアのパイオニアとして、皆さんのような設計者がリジッドフレキシブル設計をマスターするのをお手伝いしてきました。

 

新しい設計手法の学習についてのサポートが必要なら、Altiumのエキスパートにお問い合わせください。

 

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