PCB設計内に割り当てられたテストポイントの検索とレポート

回路基板に配線された青いマイクロチップに触れている手

 

学校のテストでも運転免許のテストでも、仕事で日常的に口にする類のテストでも、「テスト」という語は、普段落ち着いている人を不安な気持ちにさせる可能性があります。反対に、テストに関わりがなければ同じ人でも明らかにリラックスしています。おそらく、PCB設計者は、自分の設計へのテストポイントの割り当てを終えると、大きな安堵のため息をつくでしょう。ただし、テストポイントを割り当てただけでは作業は終わりではありません。

 

PCB設計でのテストポイントの割り当ては、プロセスの前半部分に過ぎません。割り当て後は、テストポイントの割り当てを検証して、テストポイントの情報をレポートする必要があります。幸いAltium Designerには、テストポイントをチェックする高度なDRC機能と、テストポイント情報を使いやすいファイルに出力するためのユーティリティが用意されています。テストポイント割り当て後のそれらの手順の進め方について、以下で説明しましょう。

テストポイントの設定と割り当てのおさらい

ここでは、製造中に自動的に行われるテストで使用される、プリント回路基板のテストポイントについて復習します。ベンチテストを実行するために技術者に提供されるPCBのテストの位置については説明しません。自動的に割り当てられたテストポイントの位置は、bare-board(製造)テストと、基板の組み立て後に行われるin-circuitテスト(ICT)の両方で使用されます。

 

Altium Designerには、テストポイントとしてビアおよびパッドを割り当てる機能があります。この割り当ては、特定のビアまたはパッドの属性を変更することにより手動で行うか、Testpoint Managerを使って自動で行うことができます。Testpoint Managerには、テスト対象のネット、テストポイントの候補とすべき特定サイズのビアまたはパッド、テストポイントのグリッド、その他のオプションなど、テストポイントの制約に関する設定があります。

 

Testpoint Managerを動作させるには、テストポイントのデザインルールを設定しておく必要があります。このルールは、後続の手順で行うテストポイント割り当ての検証にも適用されます。テストポイントの設定および割り当ての詳細については、Altium DesignerでPCB設計のテストポイントを使用する方法をご覧ください。

割り当てられたテストポイントの検証

テストポイントを割り当てた後は、それらを検証して確認する必要があります。Altium Designerは、テストポイントのスタイルとデザインルールで設定した使用ルールに沿って、テストポイントの割り当てをチェックします。テストポイントのチェックは、製造担当に基板を送る前に実行する必要があるもう1つのDRCです。

 

テストポイントの割り当て後に基板を編集した場合、何らかの形でテストポイントに影響を及ぼした可能性があります。設計を次のフェーズに移行させる前に全てをチェックしておくことはよい設計習慣です。

 

テストポイントの割り当てについての最初の記事と同じ設計例を使用して説明します。

 

最初に行うのは、検証プロセスを実際に実行するためのエラー条件を組み込むことです。テストポイントの候補が全てオフグリッドのスルーホールパッドだったので、テストポイントのグリッドの使用はオフにしていました。エラーを見つけるため、テストポイントのグリッドを以下のように表示します。テストポイントのデザインルールは、[Design] ≫ [Rules] プルダウンメニューで表示できます。

 

テストポイントの検索方法 – AD18 ルールのメニュー画面

Altium Designerのルールおよび制約メニューでのテストポイントのグリッドの再表示

 

次に、[Tools] ≫ [Design Rules Check] ≫ [Testpoint] プルダウンメニューから、チェックするテストポイントルールを有効にします。下図では、バッチルールの「Assembly Testpoint Style」および「Assembly Testpoint Usage」のみが有効になっていることがわかります。これは、この設計例では、実装テストポイントのみが割り当てられているからです。製造テストポイントルールを有効にしようとしても、チェックするルールもレポートする結果もありません。

 

また、この例では、テストポイントルールのみをチェックするよう、設計のその他のルールは全て無効にしています。

 

テストポイントの検索方法 – AD18のRule Checkerの画面

デザインルールチェックのための実装テストポイントの設定

 

下図のように、チェックする必要があるテストポイントのデザインルールを有効にしたら、メニューの左下隅の [Run Design Rule Check…] ボタンをクリックします。Altium Designerは、設計をチェックし、レポートウィンドウを開きます。下図では、Altium Designerが設計内の全テストポイントについて問題を検出し、事前に設定したとおりオフグリッドであることを報告していることがわかります。

 

テストポイントの検索方法 – AD18のテストポイントのDRC結果

Altium Designerのテストポイントのデザインルールチェック結果

 

Altium Designerの非常に便利な機能の1つに、特定のDRCエラーへのナビゲーション機能があります。下図は、レポートウィンドウで1番上のエラーをクリックした画面です。Altium Designerがエラー内の特定テストポイントを拡大表示している様子がわかります。このようにして、レポートされたテストポイントのエラーを検出し、修正することができます。

 

テストポイントの検索方法 – AD18のテストポイントのDRCナビゲーション機能

テストポイントのDRC結果を使用した、設計内のエラーへのナビゲーション

 

 

テストポイントの検索とレポートの方法

全てのテストポイントに問題がないことが確認できたら、テストポイントのデータを出力できます。Altium Designerを使用すると、メニューコマンドを使ってファイルを個別に出力したり、「Output Job Configuration」ファイルにコマンドセットを記述して他の製造出力とともにレポートを一括処理したりすることができます。

 

テストポイントのファイルを個別に出力するには、[File] プルダウンメニューから [Fabrication Outputs] または [Assembly Outputs] を選択し、続いて [Test Point Report] を選択します。Altium Designerでは、bare-board(製造)テストまたはICT(実装テスト)を実行でき、割り当てたテストポイント(いずれかまたは両方)に応じて作成する出力が決まります。

 

下図のように、どちらのメニューにも、使いやすいように同じオプションが表示されます。

 

テストポイントの検索方法 – AD18のテストポイント設定画面

Altium Designerの製造および実装のテストポイント設定メニュー

 

 

この例では、設計にICT(実装)テストポイントのみが割り当てられているので、[File] ≫ [Assembly Outputs] ≫ [Test Point Report] を使用します。実装テストポイントのメニューは、上図の右側の表示です。[Report Formats] を [Text] 形式のみが有効となるように変更していることがわかります。Altium Designerは、レポートとして、CSVファイルまたはIPC-D-356Aファイルも出力します。

 

IPC形式のファイルは、メニュー下部からわかるように、基板外形や配線情報などのオプションを含めることもできます。テストポイントレポートメニューは、テストポイントのレイヤー、単位、座標位置のオプションを選ぶこともできます。

 

必要なオプションを設定したら、メニュー下部の [OK] ボタンをクリックします。出力ファイルは、[Project] ≫ [Project Options] プルダウンメニューで指定した場所に作成されます。テキスト形式で生成された実装テストポイントファイルは、下図のように表示されます。

 

 テストポイントの検索方法 – AD18のテストポイントファイル

実装テストポイントレポートの例

 

設計にテストポイントを割り当てても、製造業者向けにそれらに関するレポートを生成しなければ何の意味もありません。幸いAltium Designerは、今日のPCB設計ソフトウェアで利用できる、テストポイント情報の検証とレポートのための最も優れた設計ユーティリティを提供しています。

 

ご自身の設計がテストポイントを作成、検証、レポートする段階になったらAltiumからどのようなサポートを受けられるか、詳細な情報をご希望ですか?詳しくは、Altiumの専門家にお問い合わせください。

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Altium Designer

PCB Design Tools for Electronics Design and DFM. Information for EDA Leaders.

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