ベリードビアおよびブラインドビアを使用した効率的な高密度相互接続PCBの設計方法

September 12, 2017 CircuitStudio

コンピューターのマザーボード

 

ムーアの法則は、集積回路(IC)のトランジスター数が2年ごとにおよそ2倍になると予測しています。1965年以降この法則のとおりにトランジスター数は増加してきましたが、トランジスターのサイズがより遅いペースで縮小するにつれて、増加のペースは減速する可能性があります。ムーアの法則は限界に近づいている可能性がある一方、より小型で高性能のPCBの需要は高まるばかりです。幸い、今日の設計者は、高密度相互接続(HDI)基板のスペースの制約に対処するために利用できる技術がいくつかあります。HDI基板のスペースおよびお金を節約できる方法の1つは、さまざまなビアを使用することです。

 

HDI PCBのスペースを節約できるビアには主に2つのタイプ、ブラインドビアとベリードビアがあります。メモリーをすばやくリフレッシュするため、ブラインドビアは、基板を完全に貫通せず端部が基板内にあるスルーホールビアに似ています。ベリードビアは外層とは接続せず、基板内の内層とのみ接続します。

 

基板面積を節約するには

 

ブラインドビアおよびベリードビアを使用する主な理由は、PCBの基板面積を節約するためです。うまくすれば、ブラインドビアおよびベリードビアで8層基板を6層基板に減らすこともできます。表面実装技術(SMT)、特にボールグリッドアレイ(BGA)での表面スペースの節約では、これらのビアはとりわけ有効です。

 

ブラインドビアはスルーホールビアよりも50%多く外層スペースを節約できます。基板の片側のみがドリル加工されているので、ブラインドビアの閉鎖端部に直接SMTコンポーネントを配置できます。これで、最後のSMTコンポーネントのスペースが確保されます。残業続きで睡眠不足の場合は、ブラインドビアの開放端部にSMTコンポーネントを配置しないよう注意してください。ベリードビアも、SMTのスペースを節約する同じ方法で使用することができます。

 

BGAのbreakout channelによってもっと余裕ができれば、と願ったことがありますか? もしあれば、おそらく100万ドルか新しい家を望んだことがあるはずです。いずれにしても、ブラインドビアおよびベリードビアによってこのマンネリな願いを実現させることができます。厄介なスルーホールは、SMTのスペースを占拠するだけでなく、BGAブレイクアウトチャネルも分断します。SMTと同様に、スルーホールビアの代わりにブラインドビアまたはベリードビアを使用して、breakout channelを広げることができます。breakout channelの幅をどれだけ広げるかによって、PCB内の信号層をなくせることがあります。

 

スペースとお金の節約

スペースとお金の節約

 

EMIに関する考慮事項

 

これまでに、EMIが問題であることは理解されていると思います。別途講義を受けずにこの問題を解決しようとお考えの場合、それは間違っています。

 

ブラインドビアおよびベリードビアは、実際のところPCBのEMI低減に役立ちます。もちろん、EMIを助長するビアスタブについては別の記事で扱ったことをご記憶のことと思います。熱心な読者でない方もいらっしゃるかもしれませんので、ここで復習しておきましょう。スルーホールビアのスタブは制約のない転送ラインとして機能し、ビアを介して転送された信号を回路に反射します。この問題に対する簡潔な答えは、スタブを取り除くことです。ブラインドビアおよびベリードビアにはスタブがないので、どちらも反射は起こりません。

 

ベリードビアや、ブラインドビアの端部は見えないという理由だけでは、EMIの問題を引き起こす可能性がないとはいえません。ブラインドビアおよびベリードビアを配置する際は、Electrical Clearanceおよび沿面距離のルールを必ず守ってください。

 

ブラックホール

次世代のビア技術

 

製造に関する考慮事項

 

これらの新しいビアを使ってHDIを設計する際は、製造業者に相談することが非常に重要です。製造コストと制限を考慮しなければ、製造上の欠陥が多く、費用のかかるPCBになる可能性があります。

 

あらかじめ時間と労力を節約するには、製造業者にこれらの基板をどのように製造するかを聞いておきましょう。製造方法によっては、ブラインドビアまたはベリードビアの使用が制限されることがあります。製造業者に、彼らの製造方法で使用が可能なビアの種類を教えてもらいます。

 

さまざまな製造方法のコストに加えて、製造されたビアの長期的な寿命について考える必要があります。製造業者は、ビアの製造に「ペックドリル」加工法を使用することを提案するかもしれません。ペックドリル加工は安価ですが、PCBで製造上の欠陥が発生する可能性があります。製造業者は、マネージャーと同様、お金を節約したいと考えます。彼らの手抜きがPCBの性能を落とさないようしっかり確認してください。

 

HDI PCBを設計している場合、PCB設計ソフトウェアはブラインドビアおよびベリードビアの扱いに対応できる必要があります。CircuitStudioには、ベリードビアおよびブラインドビアを扱う方法を記載した優れたドキュメントが付属しています。

 

重荷に感じることはありませんが、ムーアの法則の速度が落ちているので、回路密度と電力を上げることは設計者にかかっています。ブラインドビアおよびベリードビアを賢く使って、PCBの貴重なスペースを節約してください。ただし、電磁両立性、コスト、および長期耐久性を考慮して設計することを忘れないでください。

 

PCBのスペースを節約する方法のことでパニック発作に襲われますか? Altiumのエキスパートにご相談ください。

Previous Article
On Track Newsletter 2017年6月
On Track Newsletter 2017年6月

Next Article
On Track Newsletter 2017年5月
On Track Newsletter 2017年5月

Altium Designerの無償評価版を入手する。

無償ダウンロード